心臓が壊れるかとオモタ。

  • ラブリーベイベー観賞。

どうもどうも、お久しぶりです!ラブリーベイベー観賞の為に休みを調整し損ねて、うっかり10連勤しました(バカ。)途中、見かねた社長が半休を与えてくれたりしてくれたおかげで、身体はボロボロだったけど、モチベーションはすげい上がったぜ!私は、こういう楽しみの為に生きているとひしひし感じたよ…うん…。今回、1公演だけのつもりだったのに、うっかり当日券に並んでうっかりくじ運の悪さを発揮して、10番台を引く奇跡の女。でもそのおかげで、ビックリするぐらい席が近かった……。窓口のお姉さんに「これは何かの間違いとか冗談とかじゃないっすよね?」と思わず聞いたけど、ちょーーーー可愛らしい笑顔で「間違いございません、こちらでお取り出来ております」とのたまった。ええぇええぇえぇぇ。

正直、ケンたんが近すぎて直視出来ませんでした!美し過ぎる。何あれ。もう、人じゃない(じゃあ何なんだ。)妖精ですらなかったよ!あれだね、あれ。えーっと……、



未知の生き物。



今回もやられました。やられ過ぎました。魂が半分くらい抜け落ちて、グローブ座にさまようぐらいの破壊力があったヨ…末恐ろしい子や!(?)今回は、気心の知れたV友さんであるsnowさん、isono師匠、kaiさん、そして母・ワタクシというV5気取り(気取りて。)で鑑賞してきました!もうね…もうね…皆ステキなんだよ…!私がアホの子みたいな感想を述べたときも、snowさんは笑って受け止めてくれちゃったりするわけです。師匠は鋭く突っ込んでくれるので、安心してボケまくれるのです(え、ボケてんの?)kaiさんにはもう、今回は何から何までお世話になりっぱなしで、お家にお泊まりさせて頂いたり一緒にデイトしてみたり(キャ!)兎にも角にも楽しくステキな方々ばかりで、自分のふがいなさに泣きたくなったぜ。金曜日の鑑賞後には、偶然お会いできた(あれ奇跡!)marchさんと6人で(6人揃ったんだぜ!)飲み会を開催したりと、心の保養もたっぷりとさせて頂けました。同じ時間を共有して、それぞれに違う感想を抱いて。それを、早速とぶちまけられるのは、なんて素晴らしいことなんだろうか。普段はおかんに割と辛らつな感想をぶちまけては引かれたりしているので、さすがにちょっと控えめにはしてますが。こんな私に付き合ってくれる皆さんが大好きだーーーーーーーーーーー!!!!!!!

そして、kaiさん家で見せて頂いたエイトのDVD…私はあれを今日、勤務中に思い出しては笑いを堪えているという不思議な状態だったため、不振がられました(笑)
面白いヨコヤマ君が悪いんだから…!!!(えええええ。)あの、一筆書きはネ申。

と言うわけで、旅の感想はまた後ほどということで、舞台本編の感想行っちゃいます。これから観る人、まだネタバレなんて御免だという人、とにかく内容に触れまくりなので、ご注意ください。



ネタバレ無理!な人は絶対こっから先はNGですよ!!スルーで!!!ええ、スルーで!!!(笑)
むしろ、ネタバレ無理じゃない人もするーした方がイイヨ(弱気。)

















今回、お話の内容はベタと言えばベタなラブストーリー。いわゆる、泣かせるラブストーリーでした。ハマってやるものかと思ってたけど、まぁ…まんまとハマったよね。キレイにザブーンとハマって、涙雨。もう号泣。レベルを超えた号泣ですよ。

まず、軸としてケンたん演じる恋司と愛斗の恋模様。女の子カップル(かすみ&はるか)+カップルの片方に恋をする女の子(きょうこ)達の恋模様。ガテン系兄ちゃんのあさひと、何かちょっとオモシロ系の男の子、こうすけの恋模様。これがまぁ、軸になると。すごいドロッドロだけど、何となくそれが全部緩和されて、ちょっと柔らかな流れになっていたのはきっと、恋司と愛斗の空気感のお陰だと思うのであります。この二人は、まぁやる事はやりますけど(キスもすればベッドシーン(未遂。)だってあるんだぜ。)見ていて切なくなるぐらい純粋。んで、真っ直ぐ。

初見の感想は、ちょっと此処では伏せときます。2回目、当日券で入った土曜日の昼の回は、アドリブもちょいちょい変わってたし、線香花火を付けて5秒後ぐらいに愛斗のがボトッと落ちるという奇跡のハプニングがあったり(笑)そんなのもあって、冷静にちょっと見れたので今必死こいてまとめながら書いてます。

愛斗は重篤の病で(多分癌。ハッキリ病名は言わないけど、転移したーと後半に言うので。)それを恋司には伝えていなかったんですよね。心配をかけたくない、その一心で何とかしようときっと必死だったんだろうと思う。恋司の傍に居たいのに、身体が言う事を聞かないもどかしさを抱えていたであろう愛斗の心情を想像してみると、もう涙が止まらなくなりました。恋司が告げる、「好きだよ。」って言葉が優しくて甘くて、とろけそうで。あの優しい愛情溢れる言葉の一つ一つが、宝石の様に輝いて、見ている私達の心も照らしてくれたと思います。あんなに言葉に輝きが出るって凄い。存在すらも眩しく感じるぐらい、恋司はキラキラしてた。


2010年の夏、調子が悪く熱が出て花火大会に行けなかった愛斗の看病をする恋司に、「もう大丈夫だから行って良いよ、行ってきなよ。」って言葉が、ガッツンと来ました。体は全然平気じゃないけど、そんな所を見せれば勘づくかもしれない、そんな事を考えてたんだろうか、と後から後から涙がこみ上げて来る感じがして、不思議な感覚を覚えました。でも恋司は、「愛斗がいなきゃつまんないじゃん。」と子供の様に駄々をこねて、結局は傍で看病をし続けてくれる。そんな恋司が買ってきた線香花火。儚く終わる線香花火は、それでも鮮烈な輝きを残して火薬のにおいは恋司の記憶に嗅覚から深く刻まれていくんだなー…と。

「もし俺が死んじゃったら、恋司…泣く?」

これに、恋司は「泣くに決まってるだろ?」とちょっと戸惑った様な表情で答えてるんですけど、これが切なくて切なくて。世界で一番大切な人に先立たれる事の恐怖って、きっと誰しもが心の奥に抱えてると思うんです。でも、それを普段は奥の底の底に押し込めて封じ込んで、考えない様に、不安になんてなっていない振りをする。それを抉り出される瞬間の胸の痛みって、きっと想像を絶する筈で。恋司の、戸惑いや辛さ、切なさ、愛斗への愛おしさ、色んな感情が入り混じって泣きそうになっていたあの表情が、今も頭から離れてくれません。ここで号泣しました。

そして次に愛斗が問いかけたのは、「もし俺が居なくなっちゃったらさ、恋司…俺の事忘れない?」という言葉。人が死ぬ事って、避けては通れないし、死後の世界の事は誰も知らない。だからこそ、生きてこの場に留まる人達の記憶から、その存在が消される事に凄く怯えるというか。生きる者に覚えていて欲しい、でもいつまでもとらわれていて欲しくもない。笑顔で、生きて…生き抜いて欲しい。でも、その隣に自分以外の誰かが立つのは、素直には喜んであげられない。強欲で、我儘で、理不尽な生き物だとつくづく思うけど、何だかこの時の愛斗の問いかけ方が、ほんとにちょっと甘えてて、恋司に「忘れないでよ。」って言っている様で。そんな強欲さは微塵も感じない、とてもキレイな感情に思えて、また泣けました。愛斗役の役者さん、とてもとても素敵な表情をしてらっしゃって。

そんな愛斗を愛してやまない恋司。「結婚したい!」そう断言した時の男前な表情、ほんとに凛々しくて。それに、「うん。」と答えるだけの愛斗は、不器用だけどちゃーーんと恋司が大好きで。こんなに想い合う二人なのに、どうして一生を共にする事を叶えさせてあげないのか、と…ちょっと演出家に怒りたくなるぐらいの(笑)この、2010年の夏の出来事が、恋司と愛斗のエピソードでは一番大好きな所でした。


恋司は、小説の中でずっと愛斗と過ごしていて、恋司はそれで幸せなのかもしれないけれど、いい加減にそんなことはやめるべきだと、性転換して女性になった愛斗(小島聖さん)に諭される訳ですけども。時間軸をきっちりスクリーンで確認してないとごちゃつくんですが、女性になった愛斗とのシーンは、基本全て恋司のお話の中での事。


正直、女版愛斗が必要だったのか否か。男の方の愛斗が、「もしも俺が女だったら、普通に子供作って」みたいな事を死ぬ直前に言っていたから、恋司がその思いを形にした結果があの小説の中での女性という事だったのかもしれないけど。同性愛をテーマにしているのなら、貫いて欲しかったなーというのが本音。深読みしすぎると、やっぱり男じゃなくって女が良かったんじゃないか、って思っちゃうんだよね。普通に結婚して普通に子供が欲しかったって事なんじゃないの?おいおい、ってな感じに私はひねくれているので捉えてしまう部分もあったり。まぁでも、もしかしたら他に何か思いがあってのことだろうし、そこは深く突っ込まない様にしないとなのかな。


そして、小説の中での愛斗が、「もう行かなくちゃ」と告げるシーン。嫌だとダダをこねて、どうして死んでしまったんだと泣き喚く恋司。悲痛な叫び声と、嗚咽に近い泣き声とが、突き刺さる様に響いて拭いても拭いても涙が止まらない状態に。「何もしてあげられなくてごめんね、ごめん…」と搾り出す様にして告げる恋司に、優しく寄り添って頭を撫でる女性の愛斗。恋人というよりは、姉弟の様に見える二人。でも、何となくだけど…恋司が望む様な関係性って此処なのかなって。構えずに、家族として傍に居続ける、恋司の望みは此処なのかもしれないと、この時ちょっと感じました。で、行こうとする愛斗に「最後にちゅーーー!」と泣き顔でぐしゃぐしゃのまま強請る恋司。「絶対寂しくなるよ?」と諭すのに、強引に恋司に唇を奪われて、結局「あと1年だけ…一緒にいよっか。」と泣き顔で告げる愛斗。このやり取り、凄く残酷だよなー、と。もう、変わりたくても変わることの出来ない愛斗と、これからいくらでも前さえ向けば進んでいけるし変わることも出来る恋司。でも、過去に縛られてとらわれて、盲目的に愛斗だけを求める恋司は、残酷だと思う。突き放せないというか、結局愛斗が恋司を放っておかないのを、根本で無意識の内に分かってる気がする。だからこその、あと1年だけという約束なんだろうから。というか、今書いてても泣いてるんですけども、最近自分の涙腺のゆるさに驚きます(笑)

愛斗が死んでも忘れられず、他の人と…って事も考えることが出来ない恋司に、「前に進んで欲しいんだよ。」と告げる愛斗。留まっていても、だめなんだと。忘れて欲しくはないけど、いつまでも後ろを向いてもう二度と会えない恋人を小説の中で生かす、本気で愛した大切な人に、本当の意味で幸せになって欲しかったんだろうな。2回目の鑑賞後、どうしても彼氏の声が聞きたくなって、ロビーで電話をしたんです。鑑賞後なんで、まぁものっそい泣いたせいで鼻声だったわけですよ(笑)そうしたら、「お揃いじゃん、鼻炎。」と間の抜けたことを抜かしやがったんですなー。お揃いじゃん、というのは三宅サンも鼻炎持ちだからってのをヤツは知ってるからなんですが。まぁ意味が分かりませんよ、もう感動とか余韻とかありませんよその時点で(笑)でも、この当たり前の様な出来事を、恋司と愛斗はもう経験できないわけで。後悔しない様に生きていきたいと、電話の向こう側でようやく泣いていたことに気付いた彼氏がワタワタと慌てているのを聞きながら思いました。大切なことに気付かせてくれる、ステキなステキな玉手箱の様なお話でした。


内容は、やっぱり受け取り方も人それぞれだと思うので、私は観た人皆さんの感想が聞きたいですね。そして、この舞台に関してはホントに一人でも多くの人に観て欲しいです。何度観ても噛み締められるこの物語の奥深さ。是非是非、これは生でガツガツとぶつけられる衝撃を受け止めて欲しいですね。…誰なんだ、私(笑)


そして、三宅健。私は、この人の演技に心酔していまして。通る声に、人間離れした美しい表情。こういう、どこまでが現実でどこまでが空想なのか分からない様な世界観に、驚くほど自然と溶け込んで観客をそこにグイグイと引き込むあの妖艶さ。彼の演技が、私の求めている理想というか、好みの形に凄く近くて。私を舞台に夢中にさせたのは間違いなく三宅さんです。幕が上がったその瞬間に、恋司として存在して、最後の一瞬まで三宅さんを微塵も感じさせない。カーテンコールのときですら、まだまだ余韻は残っていて、表情は自分の作品を読んだ観客の様子を伺う恋司の様だと思いました。愛斗の事、皆も覚えていてね、と。何だかそう言われている様に勝手に感じて、私はカーテンコールの時もボロボロに泣いてました。主観の問題だし、上手いと思うのは私個人の感想ですけども、三宅さんの演技を超える人は、今まで鑑賞した中で言えばまだ一人も居ません。あんなに無邪気に人を舞台の世界観に巻き込む人を、見たことないです(笑)幸いにも今回、鑑賞した2公演ともに席は1階の見えやすい位置で。表情、視線の動き、携帯を握り締めるときの手の震え、大きな目から溢れて零れ落ちる涙、鍛え上げて体重を絞った背中、細くてすらっとした足、サラサラフワフワの髪の毛。確かに三宅さんなのに、三宅さんじゃない誰かがそこに居る。それを、カーテンコールの時までしっかりと保っているのは、本当に本当に凄いとしか言いようが無いです。アドリブがちょっとまだつたないなー、とは思いますが(笑)多分、三宅さんの演技に私の感性というか、何かフィーリング?(笑)がピタッと嵌まるんだろうな、と。もう一度観たくて、今大阪公演を狙ってるトコです(笑)


日常の延長なのに、非日常。そんな不思議な世界観にどっぷりと浸からせてくれた健ちゃん。ほんとにありがとう。ステキな共演者の方々と私と同世代の演出家さん、スタッフの方々と力を合わせて、残りの日程も怪我無く無事に終わらせてね。ぐしゃぐしゃに泣いてすっきりとデトックスされた私の心は、ちょっぴり軽くなって余裕が出来た気がします。



長々とお付き合いいただいてありがとうございました!!!